エリアトラウトに初めて行く後輩に向けた記事です.行く前に読んでおくと悲しい思いをする確率が減るかもしれないが,基本は悲しい思いをしに行く場所だと覚悟しておいて,ドライブとかあとの食事とかその他のなにかをメインに考えておくとダメージが最小になりそう.

エリアトラウトとは?

「エリア」は管理釣り場,釣り堀の意味で,トラウトは川魚の種類.いわゆる「鱒」と呼ばれるサケ科の魚で,イワナやヤマメ,ニジマスなどを言う. つまり,「エリアトラウト」を直訳すると,ニジマスが釣れる釣り堀ということになるが,実際にはもっぱらルアーで釣るときを指す.

エリアトラウトの釣り方

池の形式やルール・レギュレーションにもよるが,エリアトラウトは基本的に以下をして楽しむゲームである.

  • 魚がいる深度 (タナ) と場所を探し当て,
  • 魚の気分 (活性) を予想し,
  • 上2つの条件に合わせて魚が食いつくようにルアーの形・色・アクションなどを選択
  • 針が外れないように (バレないように) 陸に引っ張り上げる (ファイト)
  • 焼いて食う

以下,いくつか参考文献を貼っておく.気が向いたら,サーベイをここにまとめたりするかも.

タナと場所

魚がいるタナに最も大きく影響するのが,水温である.人間が気温25度前後の場所を快適と思うように,魚も10度 – 15度の場所を快適に思い,適温を探して移動する.また,水の密度は温度によって変化するため,基本的に水温は上下 (深度方向) に分布する. 釣果を上げるには適温の深度を探し当てる必要があるのだ.

水温はもちろん気温と相関があり,気温は季節によって変化する.季節ごとの水温分布に関する考察がなされている参考文献を上げておく.

水平方向の魚の分布は,水温ほど重要ではないが,多少影響する要素がある.水中のストラクチャー (障害物) だ.たとえば,大きな岩は隠れるのに都合が良かったり,インレット (水の流れ込み) は酸素濃度の関係や餌が流れ込みがちであったりするから魚が集まりやすいことがある.ただし,エリアトラウトの多くは人工池で,大した障害物が無いことも多い.加えて,放流されている関係で,エリアの池の魚の密度はそこそこ高い.前述の通り,基本的にはタナの方を意識したほうがよいと考えられる.

活性

魚の状態 (空腹度,スポーニング,体力) 等によって,反応するルアーの種類・色が変わってくる.というのも,魚が口を使うのは何も餌を食べるだけではなく,威嚇や攻撃にも使うからだ.したがって,今何をすれば魚が口を使ってくれるかを予想し,適切なルアー・色・アクションを選択する必要がある.

例えば,縄張りを守って神経が張っているような魚に対しては,「敵」のようなルアー (ミノーなど?) が効くかもしれないし,空腹のトラウトに対しては管理人が巻いているようなペレット (餌) 型のルアーが効くかもしれない.

活性が高い魚に対しては目立つ色・形を使い広範囲にアピールすると効率がいいが,活性が低い魚は目立つものから逃げていくので,地味めな色・形を使う,といったセオリーがある (節ルアーカラー).

ルアーの種類

  • スプーン
  • スピナー
  • ミノー
  • その他 (釣り場によっては禁止かも)
    • セニョールトルネード
    • フェザージグ
    • ペレット

ルアーカラー

ルアーアクション

ファイト

アタリがあったら,針をしっかりと魚の口に掛けて,はずれないように手前まで持ってこないといけない.

基本的に,トラウトは,後ろからひったくるようなアタリなので多くの場合わかりやすい.これを感じたら,竿を軽く,もしくは強く煽って針を魚の口に掛ける (アワセ). ただし,水中の岩などの障害物に引っかかっただけ (根がかり) のこともあるので,それを識別するためにアタリを感じたら少し待ち,生命感を感じてから合わせる方法もある. 針が一応口の中に入れば,多少の猶予はあるからだ.ただしあまりもたもたしていると外れてしまうから注意が必要.

針がかかったら (ヒット) 巻いてくるのだが,このとき魚は口の中の異物を吐き出すために頭を左右に振って吐き出そうとしたり (エラ洗い) 水面から出てジャンプしたりする.このとき,糸がたるんでいるとルアーが自由に動いてしまい,運悪く針が抜ける方向に慣性がかかってしまうと外れる.それを防ぐために,糸は常に張っておき,ジャンプの気配を感じたら糸は張ったまま竿先を下げる,あるいは水面につけてしまってもよい.

知っておくべきこととして,針は必ずしも魚の口を貫通しない.針先が口内の凸凹にあたって引っかかっているだけのときもある.

思わぬ大物がかかって糸が切れそうになっても,ラインをたるませてはいけない.このときのために,リールにはふつうドラグという機能がついている.これは糸を引っ張る力が閾値以上になったらスプールが回ってラインを出す仕組みだ. これを緩めることのみで張力を調整する.間違っても竿先を送ることで張力を弱めようとしてはいけない.

手前まで来たら,ラインを竿一本分くらい残して竿先を立て,手前に寄せる.ラインを巻きすぎると,魚が竿先の近く,一定の距離しか動けなくなり (糸でつながっているので),普通の人はリールを持ったまま竿先まで手が届かないので注意する. ランディングネットに入れたら一安心.ここで,リリースするときは,特に管理釣り場では,魚に手で触ったり,水からあげないように注意.魚が弱ってしまい,買い取るしかなくなる (食べる場合は多少いいかもしれないが,無駄な苦痛を与えることもない).針外しなどで魚から針を外し,びくに入れたりリリースしたりしよう.

釣り場の候補

  • 磐梯フィッシングロッジ (猪苗代)
  • 白河フォレストスプリングス (白河)
  • フィッシングエリア ほのぼの (ほぼ茨城)
  • フィッシングあいづイワナ (南会津)
  • 会津高原アングラーズエリア ロストルアーズ (南会津)
  • フィッシングパーク遠野 (いわき)

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